名古屋友禅

●名古屋友禅の歴史

名古屋の友禅染めとは尾張藩主徳川宗治の頃(1730~1739年)、名古屋市を中心にした地域では尾張文化が華やかで、京都、江戸などから各種の職人が行き来していました。 友禅の技法もその時期に友禅士が従来し、その技法が伝えられたと言われています。現在まで江戸時代末期の染色品が保存されています。また染色関係の品としては、 伊勢形紙の販売の記録が残されています。
名古屋で友禅染が定着した理由は、尾張・美濃が古くから絹織物の産地で、尾張藩の地上産業振興策により、生産が奨げきされたことなどがあげられます。

●名古屋友禅の絵柄

名古屋地方の土地柄を反映した名古屋友禅の柄は、その独特の“渋”さが愛されています。名古屋地方の質素倹約を気風とする土地柄が色数を控えた単彩濃淡調の「渋い」色使いを生み出しました。 京友禅が華やか、加賀友禅が繊細であるのに対して、名古屋友禅は渋さをその本質とし、その独特の“渋”が愛されています。 手法は「手描友禅」と「型友禅」にわかれ、その名のとおり「手描友禅」は1つひとつ手で描くのに対し、「型友禅」は友禅模様を型彫りにした型紙を下絵の代わりに用い、絵柄をつけていく友禅染です。 300年以上続くこの伝統の技と美は、昭和58年に国伝統的工芸品の指定を受け今日に受け継がれています。

●オリジナルの技法

樹光染は自然の草木そのものの形を写し取る独自の染色技法です。色の濃淡によって立体的で美しく、また自然の趣がそのまま伝わってくるような「生きた柄」をお楽しみいただけます。 ※樹光染とは伝統工芸士の堀部満久さんが染色特許を取得したオリジナルの技法です。


●その他

着物だけではなくドレス・ネクタイ・バッグなど様々な商品も展開されています。
工房には手描友禅教室があり、名古屋友禅の技法を習うことができます。詳しくは堀部工房のホームページをご覧ください。

■ご協力

友禅工房 堀部
所在地:愛知県名古屋市西区万代町1-28
TEL:052-531-9875
FAX:052-531-9875
http://www.horibekoubou.com/index.html